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RPAとは
RPAって何?
RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略称です。
RPAでは、普段、私達がパソコンで行う事務仕事を変わりに行ってくれます。
ミニマムで出来る 効果的なRPAの使い方の一つは、
ファイルを自動オープンさせることでしょうか。
例えば、毎朝出社時にPCを立ち上げて ルーティン的にアプリケーションを起動させることが最初の効果的な使い方かな、と。
(僕なんかは、ブラウザ立ち上げて使用するシステムにログインしたり、EXCEL開いたり、メールアプリを起動させたり....etcetc)
このルーティン的にアプリケーションを起動させる部分をRPAが代わりに行ってくれます。
RPAの強み
RPAのウリですが、ノンプログラマーでも自動化ツールを作成できることです。
簡単なプログラム(※1)だったとしても、ノンプログラマーにとってプログラミングで実現することは困難です。※1:ファイルを開く・ブラウザを立ち上げる 等
RPAでは プログラム入力部分を、直感的に入力できるユーザーインターフェースを用意することによって 簡単にプログラムが組み立てられることが強みです。
RPAの弱み
直感的にプログラムを組み立てることができるのがRPAの強みですが、
それとは反面に柔軟性にかけるのがRPAの弱みだと思っています。
簡単なPC動作の自動化プログラムを組み立てる上では 非常に良いのですが、ちょっと踏み込んだ動作をさせようとすると「直感的なインターフェース以外の機能」を利用しないといけない場合が多いです。
結局はRPA製品の隅々を知らなければならない場面が多く、結構な時間を取られたりします。(余談ですが、それにつけこんで RPA研修コースを結構な高値で売りつける営業もいます。)
本来行いたい自動化の部分は、実際の業務ですから細かい動作制御が必要になるケースはほぼ訪れるため、もし本格的にRPAで業務を効率化したいなら 相応の時間が必要となることは覚悟してください。
RPAで出来ること
RPA製品によって まちまちですが、以下のことができます。
- ファイルの開閉
- アプリケーションの開閉
- Office製品の制御(EXCEL,Access)
- Webブラウザ制御
- PCディスプレイの座標指定でのクリック
- OCRと連携
- タイマー機能 ※サーバー型
サーバー型の場合、データセンター上にロボットがいるため、
24h365dで仕事をしてくれます。
NTTのWinActorでは スタンドアローン型のため、
自分のPCにロボットがいることから、PCを電源OFFにした場合、ロボットもOFFになります。
RPAで出来ないこと
RPAで出来ないこと(困難なこと)は以下になります。
※製品によって出来るかもしれませんが、精度は落ちると思います。
もし"確実に出来る”といわれたら 具体的に出来る手法を聞いた方が良いです。
- Webブラウザを介さないアプリケーションの制御
Webブラウザベースではないアプリケーションの制御 、例えば 自社システムを自動化したい場合、RPAでの制御は出来ない or 困難になります。
Automation Anywhare では 画像識別機能により、事前に画像を登録し、その場所をクリックする…のようなプログラムを作成し、自動化ツールを作成することができるかもしれませんが、パソコンのディスプレイのサイズが変わったら 動かなくなる可能性が高いです。(その理由により、RPAプログラムを組み立てる時は、常に本番環境で作成する必要があります。遠隔でRPAプログラムを作成し受け渡すという手段が取りにくくなります。)
その他のRPA製品(WinActorやSyncroid)では ディスプレイの座標軸でクリックボタンを押下できますが、これも同様の理由で 動かなくなる可能性が高いです。
DOM(Document Object Modele)では HTMLで特定の場所を絞り込めますが、(Webブラウザでは無い)アプリケーションのUIを特定・指定するのは 現状のRPA製品では非常に困難ゆえ、機能としては出来るかもしれませんが、現実問題 安定して使えたものではないので、出来ると謳ってきた営業がいた場合は 注意が必要です。(その場合、具体的に どのように制御するか聞くのが良いです。)
余談ですが、そもそもRPAのコンセプトが、簡単にノンプログラマーでも組み立てられることを謳っている時点で、機能として実装していても、それが簡単 且つ 安全に運用できるものじゃない時点で駄目なのでは…と思っています。
終わりに
僕個人としては、RPAは プログラミングのハードルを下げてくれる製品なので非常に歓迎しています。
しかしながら、"何でも出来る魔法のツール"のように案内する営業がいたことから、本記事を書くに至りました。
なんでも出来る魔法のツールがあったらプログラマーが廃業してしまいます。
RPA製品は 決して安い買い物ではないため、本記事が 購入時の参考になれば、非常に幸いです。